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4/11スローハンド、スミトsoloでした

午後から雨がやんでよかったデス!

ご来場頂いた皆さん
来れずともお気遣い頂いた皆さん
共演者を観にいらした皆さん
坂本アキコDUO/小川洋一郎 ※敬称略
スローハンド

花粉に少々やられたノドでしたが(笑)
おかげさまでフルスイングさせて頂けました

感謝申し上げます
どうもありがとうございました!

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「入っていない、今回は演らない」

まだ書いて2週間ほどの新曲【櫂の舟】

出来てからというもの、
毎日稽古はしてきましたが・・・

まだしっかりと
カラダに入っていません

不出来な拙い唄のまま演るのは
単なる歌い手の勝手なワガママ

そう決めて
セットリストからも外していたのです

ですが・・

舞台が進むうちに気づいたのです

この入りきっていない唄は

まだまだ未熟なボクと
まるで同じ姿じゃないか?って。

今夜最後と決めていた唄は「ひだまり」

ボクの唄に触れた方たちの多くにとって
ひだまりは言わばフジタスミトの代名詞です

新しい唄を書くたびに
立ちはだかるこのひだまりと

肩を並べるための一歩め

いや・・・ひと漕ぎめ、になりました

実際はホントに拙い櫂さばきで
ヨタヨタフラフラしていましたから・・・

今夜この唄の値打ちは
あの場でお聞き届け下さったお客様に
無責任を承知の上で委ねておきます♪

いずれ肌身となったとき

皆さんの心のなかに
それぞれの景色が映るように

この大切な唄を
これからとことん唄い込んでゆきます

どうもありがとうございました
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【櫂の舟】詞・曲:フジタスミト

陽射しに譲る 浮浪雲
照りつき塩をふく背中

欺き笑う 水鏡
冷や汗肥やしに焦げる顔


夢でさえ 夢破れた夢
人にまた ひとごと如く嘯く


あるのは小さな 櫂だけの舟

身の丈 飲み込む波頭

あるのは折れそうな 櫂だけの舟

彼方に霞むは 蜃気楼


◆間奏


弱音を脅す 稲光
肝を潰して細る胸

戒め諭す 渡鳥
道ずれ叩いた爛れた手


傷つけて 傷深めた傷
人に吐き 人に独りと囀る


あるのは小さな 櫂だけの舟

身の肉 刮げる業風

あるのは折れそうな 櫂だけの舟

藻屑と 沈むは 羅針盤



あるのは小さな 櫂だけの舟

身の粉は 削れて浜砂

あるのは捥げそうな 皮だけの腕

溺れて 渇くは喉笛


渦に巻かれた 小さな舟

なお漕ぎ出でる

眩い舟
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※読み補足

浮浪雲:はぐれぐも
嘯く:うそぶく
叩いた:はたいた
囀る:さえずる
刮げる:こそげる
業風:ごうのかぜ
浜砂:はまのすな
捥げそうな:もげそうな
喉笛:のどのふえ
眩い:まばゆい